ヤシ酒とネズミ

ヤンゴン, ヤンゴン生活,

経済特区として日本でも話題のティラワ、その手前の町タンリィンに行ったときだ。近くにタンイェを飲ませる店があるという。このタンイェ、別名スカイビアとも言われる酒だ。日本語ではヤシ酒だが、椰子の実ではなく樹液を自然発酵させたものだ。ミャンマーの田舎では一般的な酒だが、ヤンゴンでヤシ酒が飲めるとは思ってなかった。

 バスを降りるとバイクタクシーが数台客待ちをしていた。スカイビア店はバイクタクシーに乗ると数分でで着くというが、見物がてら歩いていくことにした。静かな町(というよりも村)をてくてく歩いて20分ほど。目当ての店に着いた。店というよりも大きな普通の家。門の前になぜかネッスルの派手なポスターが数枚貼ってあり、それが目印のようだ。 

スカイビアの店の入り口
スカイビアにようこそ

ミャンマー人が1人、日本人が2人の我々男3人は家の縁側に座った。建物は2階建てで、庭がかなり広い。目の前には東屋が3棟、横には地べたにむしろを敷いて宴会中の数組の人たち。日本の花見のようで雰囲気は抜群だ。

風流な東屋
風流な東屋

 

気分は花見
気分は花見

飲み物はヤシ酒のみだが、ヤシ酒にも甘め、強め、若いやつなど3~4種類あった。ペットボトルに入ったヤシ酒が出てきた。アルコールはビールよりちょっと強い感じだ。酸味がちょっと強くほんのりと甘いが独特の臭みもある。うま~! というわけではないが、そこそこ飲める。

つまみが出てきた。フライド・ネズミの油煮だ。ミャンマーの田舎ではネズミを食べる習慣があると何度か聞いたことがあるが私は初体験。田舎ではネズミは米を食べているので、街のネズミと違って清潔らしい。で、どんな味かと聞かれても、濃い味付けだったのでよく分からなかった。

ヤシ酒とネズミの肉
ヤシ酒とネズミの肉

真昼間から飲んだせいかボトル2本でけっこういい気分になった。帰りも徒歩、日差しが強くて酔いが回ってきたようだ。ダウンタウンまで1時間ほどのバスの中でぐっすりと寝てしまった。幸い、ネズミの夢は出て来なかった。