2007/9/24 月曜日 - 21:47:45 by 後藤 修身
ヤンゴンで10万人規模のデモになった。日経新聞では「僧侶や市民ら20万人近く参加」と書いている。いずれにしてもすごい数である。あれよあれよというまに事態が動き、新しい段階に入ったようだ。私もこれほどのことになるとは思っていなかった。ヤンゴンに住むミャンマー人に聞くと、「変わるのを期待するけど、88年のときや、今のイラクみたいになるのはいや」と言っていた。正直な気持ちだろう。
こちらの SONE SEA YAR というビルマ語のサイト、最新の写真やビデオが載っている。ミャンマー国内からの投稿が集まっているサイトだ。
追記:
ビルマ語を表示するためには、zawgyi1, zawgyi-one というフォントが必要だ。フォントは、
http://www.mizzimaburmese.com/
のサイトの右上、DOWNLOAD FONTS ZAWGYI1 | ZAWGYI-ONEにリンクされている。これらのフォントをダウンロードしてインストールすればビルマ語が表示される。
2007/9/26
- 1:43:23 by 後藤 修身
日本でもミャンマーの様子が毎日報道されるようになった。僧侶のデモである。ブログの前の記事で、やらせ?というようなことを書いたが、全然違う雰囲気になってきた。ミャンマーでは僧侶が非常に尊敬されているので、軍も手出しはできない。ただ、ひとつ不思議なのが僧侶のデモがあまりにも計画的に整然としていることだ。
毎日新聞の記事によると、
在バンコクのミャンマー人民主化団体によると、「全ビルマ僧侶連盟」は先月中旬から物価高騰に抗議するデモが起きたのを受けて、民主化を目指す若手僧侶を中心に結成された。
反政府デモを組織的に指揮できるような組織が1ヶ月足らずでできるわけない。ということで、ヤンゴンに住むミャンマー人に聞いてみた。
今回は本当のお坊さんたちだという。というのも、88年のデモのときには、ニセ僧侶もかなり混じってい たからだ。また、僧院によってデモをするところとしないところがあるという。デモに参加している僧院は全体の中では一部の僧院 で、その僧院の中から若い僧侶たちが参加しているらしい。そうした僧院同士で連絡しあっているのだが、「全ビルマ青年僧侶連盟」が後ろにいるのではないかと言っていた。この団体はタイに本拠がある反政府の僧侶たちによるグループだが、ミャンマー国内でも同調する僧侶たちがいて、密かに組織化されていたようだという。24日には一般市民にも呼びかけて大きなデモをやるそうである。
そのミャンマー人に僧侶のデモについての個人的感想を聞いてみた。
「最初はお坊さんたちのデモに共感したけど、最近は政治的になっていてちょっとおかしい」
と言っていた。政治的になることがおかしいというのは、ミャンマーやタイでの上座部仏教では共通した考え方だ。僧侶になるということは、現世との繋がりを切ることだからだ。親も子も妻も家も地位も金も全ての縁を切ることで、修行に励むことができるのである。もちろん、政治には関係しない。ミャンマーの仏教が仏教が生まれた頃に近い形で残っているのはこうしたことがあるからだ。
もう一人、日本に住むミャンマー人に聞いてみた。この人は難民の資格を得た人で、英字新聞にも時々投稿している。その人が、「みんなクビだ」と過激なことを言っていた。彼は仏教については非常に純粋なところのある人で、彼からすると、「反政府だろうが親政府であろうが、政治活動するのは僧侶ではない」という。
私が聞いた二人は僧侶のデモに批判的だったが、ミャンマー人の多くがそう思っているのかは分からない。 これからデモの規模が大きくなると、不測の事態が起こるのが心配だ。
2007/9/11 火曜日 - 2:50:14 by 後藤 修身
一番効くのが、二日酔いだった。
たかだか二日酔いに冬虫夏草だなんてもったいないことであるが、私にとっては重大なことだ。元々それほど酒が強くないくせに飲むのが好きな私はよく二日酔いになる。そのたびに反省するのだが、反省に効果があったためしがない。そんなこともあって、飲む前にハイチオールCを服用すると二日酔いが軽減されるということで、ハイチオールC愛好者だが、これも最近あまり効かなくなった。ところが、、、この冬虫夏草を飲み出して、二日酔いにほとんどならないのだ。朝の目覚めもすっきり。こんなことは今までなかった。
今日はとあるジャズライブで、生ビール1杯にワインボトル3/4ほど飲んだが、もうほとんど消えている。いやそんなことより、早く寝ないと会社で睡眠不足だ。
2007/8/26 日曜日 - 4:44:29 by 後藤 修身
ミャンマーの最北部にはチベット人が住んでいる。あのあたりはチベット文化圏の一部でもある。で、知り合いのチベット人から冬虫夏草を送ってきた。話では聞いていたが、冬虫夏草の実物を初めて見た。けっこうグロテスク。イモムシの頭から芽が出ている。名前の通り、冬は虫で夏になると草になるのである。というのも、蛾の幼虫に菌糸が入り込み、幼虫の体内を食い尽くして芽を出すキノコの一種である。幼虫にとっては、このキノコはあの「エイリアン」のような存在だ。チベット地域でしか採れないらしが、中国では最強の漢方薬といわれている。写真の説明をすると、左側が元虫の姿で、虫の頭から細長いキノコの芽?が出ているのがよくわかる。
これを試してみた。ぐつぐつとお湯で煮込むこと1時間ばかり。お湯の色が薄い茶色に変わる。お湯が人肌ほどに冷えてからおそるおそる飲む。ちょっと生臭いし、土の香りも少しする。ちょっと我慢すれば飲めるというのが正直な感想だ。で、本体を食してみた。苦みがちょっとあり、ほんの少しスースーする。土の香りも。生臭さが感じない分、だし汁よりもこっちのほうがいいかもしれない。歯ごたえはけっこうある。虫の皮の部分だろうか、ちょっとくしゃくしゃした食感がある。びくびくしながらも、無事に腹の中におさまった。
腹におさまって5分後くらいだろうか、急に、体の隅々まで血が巡っているような気がした。血管の拡張作用があるらしので、その効果か。また、なんとなく元気になったような気も。ただ、寝る直前に飲んだのがあまりよくなかった。いつもなら5分もあると寝付くのに、冬虫夏草のせいか、寝るまで20分くらいかかってしまった。
冬虫夏草の効果、これからも報告します。
2007/8/24 金曜日 - 2:49:47 by 後藤 修身
8月15日にガソリンやガスの突然の値上げ、地元の人たちはかなりの影響があったようだ。何だか街の雰囲気がざわざわさいているとのこと。バスが運休したり、バス代も倍になったりと一般庶民の生活は大変なようだ。その影響からか、19日あたりからデモが立て続けに起きている。
3日前はタムエ、一昨日はインセイン、昨日は市役所前と連日である。え〜、、、ミャンマーでデモが毎日? 当局もあまり取り締まってないらしい。何か変である。今までだと、ちょっとしたデモでも厳しく取り締まっていたのに何で??
ヤンゴンでは、あれは「やらせデモ」だというもっぱらの噂だ。デモにしては整然と歩いているし、参加者も学生ではなくおばさんが多いという。 やらせデモというと、中国での反日デモ。中国でも反政府デモなんて絶対にできない状況だが、あの反日デモだけは違った。そう、あれは完全なやらせデモであった。ヤンゴンからの情報を聞くと今回のデモはたしかに疑わしい。
だが、中国の場合、途中からデモがエスカレートして暴動に近くなったので政府はあわてて火消しをすることとなった。「やらせ」もやりすぎると危険である。ヤンゴンでのデモがやらせだったら、このあたりを承知で行っているのだろうか?
やらせか本当かまだ分からないが、今までとは違うタイプのデモであることはたしかだ。
2007/8/10 金曜日 - 21:56:52 by 後藤 修身
毎日300通以上のスパムメールが来る。いくら温厚な?私でも毎日だと頭にくる。手をこまねいていてもしょうがないので、2年くらい前から POPFile というフリーソフトを使っていた。スパムだと判断すると自動的にゴミ箱へ捨ててくれる。また、学習機能があって、間違いを教えてあげるとだんだんと賢くなるという優れものだ。98%くらいの精度にはなった。しかし、1日1回くらいは間違ってゴミ箱へ行ったメールがないかどうか、ゴミ箱をチェックしないといけないし、ゴミ箱行きといっても、自分のパソコンにスパムメールをダウンロードすることには変わりない。ということで、ちょっと前から、GoogleのGmailをスパムフィルター代わりに利用している。
Gmailにはフェッチャーという仕組みがあり、Gmailとは関係のないメールボックスから自動的に(数分おきに)Gmailのメールボックスへ取り込んでくれる。また、取り込んだときにスパムフィルターで自動的にスパムメールがスパムボックス行きになるのだ。で、あとは転送サービスを利用すると、スパム以外のメールを任意の転送先に送ってくれる。ということで、これらを利用することで、スパムメールは自分のパソコンには入ってこなくなった。こりゃ気持ちいい。スパムフィルターの精度もなかなか高いが、POPFileにはまだかなわないようだ。
困ったこともある。自分のメールがときどきスパムメールになることだ。それに、ミャンマーからのメールもけっこうスパムになる確率が高い。ということで、時々スパムボックスを見に行かなければいけないのは従来と変わらない。そういえば、いつもスパムメールもどきのメールを送ってくる友人がいる。彼のメールもスパムメールと判断された。さすがGoogleである。あとは不思議な現象として、フェッチがたまに止まってしまうのだ。原因はわからない。「最近メールが少ないなあ」と思っていたときだ。何気なくGmailの設定を見ていたら、3日前からフェッチがとまっているではないか。あわててすぐにフェッチを行ったのだが、Gmailは一定時間にダウンロードできるメールの数に制限がある。だいぶかかって全てのメールを取り込むことができた。こういうことが3度ほどある。なぜだろう?
Googleは非常に魅力的なサービスを無料で提供している。私もGoogleびいきだが、あまり依存しすぎるのも怖い。検索順位のつけ方やスパムメールの判断方法など、Googleは公表していない。まあ、公表するとそれを悪用しようとする人間が必ず出てくるから公表しないというやり方も理解できる。ただ、Googleが何らかの意思を悪意を持って恣意的に特定の情報を排除することもできる。実際、日本ではGoogle 八分ということもおきている。特定のサイトがGoogleの検索結果には出てこないというものだ。Googleの検索結果に出てこないということは、インターネットの世界にそのサイトが存在しないのと近いものがある。もっと怖いのは中国での例だ。Googleが中国でビジネスの許可と引き換えに中国政府の検閲に協力している。中国のGoogleでは、天安門や自由や民主主義などという言葉で検索しても、中国政府にとって都合の悪い検索結果は表示されないのだ。結果、中国のGoogleでは天安門事件は幻になった。ただ、これはGoogleだけの問題ではなく、Yahooやマイクロソフトも同じである。
2007/6/16 土曜日 - 4:47:24 by 後藤 修身
先日、東京タワーに行ってきた。ミャンマー人とラオス人の若い女性二人の案内だ。案内といっても私も東
京タワーにのぼるのは初めて、もう一人の同行者、若いミャンマー人のお兄ちゃんが以前のぼったことがあるので、実際はその彼の案内だったというほうがいい。東京タワーの後は秋葉原電気街、浅草、両国の東京江戸博物館と、なかなかの豪華東京ツアーでなかなか楽しかった。
彼らと一緒にいてすぐに気がついたのが、大の記念写真好きだというにだ。私は無条件で彼女たちの専属カメラマンになっていたのだが、私のカメラだけでは物足りないようだ。「こっちでも撮って」と自分たちのデジカメを私に渡す。それに、時間さえあればお互いに写真を撮り合っていた。秋葉原でも、新しいデジカメを買っていた。まだ十分使えるデジカメをもっているのにだ。ミャンマー人が写真大好きだというのは以前から感じていたのだが、ラオス人も負けていなかった。ラオス人のTさんは得意技は、ピースサインである。そこらで見かける普通のサインではない。腰のあたりで手首をくいっと上げ、人差し指と中指でVサイン。目立ちたいけどちょっと恥ずかしいという気持がその格好には表現されている。彼女の解説によると、ラオス人は写真を撮るときにみんなこの格好でやるそうだ。私はラオスに行ったことはないので、その言葉を信じるしかなかった。でもこのスタイルは彼女独特のピースサインではないかと私は疑ったいる。それと、このピースサインのときに、「スータイ」と口にだすという。「がんばりましょう」という意味らしい。何をがんばるのか? きれいに撮られるのをがんばるのだろうか。世界はまだまだ奥が深い。
2007/4/9 月曜日 - 2:40:44 by 後藤 修身
先日、なぁ〜じゅという錦糸町のジャズのライブハウスに出かけた。
http://www.d1.dion.ne.jp/~nage/
いや、ライブハウスというより昔懐かしジャズ喫茶やジャズバーといった雰囲気の店だ。
ブラザーシスターズという女性2人組のボーカルとピアノ・ベース・ドラムのトリオによる演奏なのだが、これがなかなか楽しい。おねえ様二人組(中野渡章子さんと小川幸子さん)のボーカルは都会的な響きなのだが、トークはオヤジギャグが飛び交うかけ合い漫才、このギャップがいい。トリオ(小林創[p.]加藤人[b.]日高弘[Drs.])の演奏も肩の力がほどよく抜けたスイング感が気持ちいい。

スイング中のトリオ

熱唱中のブラザーシスターズ
ブラザーシスターズ&トリオの演奏を初めて聴いたのは今年の1月、私にとって25年ぶりのジャズライブであった。このときニルソンのWithout You をリクエストしたのが運の尽き。Without You と目の前で歌われりゃ次も聞きに行かなくてはいけない。ことはないのだが、今回で3回目だ。去年から慣れないサラリーマンをやっている私にはほっとできる時間である。のはずであったが、ここ2回ばかりはカメラを持ってうろうろしている。ジャズを聴くのも楽しいし、写真を撮るのも楽しい。
ボーカルの中野渡章子さんのサイト
http://www.geocities.jp/heartland7139jp/
ピアノの小林創さんのサイト
http://www.geocities.jp/kobstride/
2007/3/19 月曜日 - 1:30:20 by 後藤 修身
またもやひさしぶりのブログです。
今日は、大紀元というサイトにあった記事から。
http://jp.epochtimes.com/jp/2007/02/html/d44671.html
この大紀元、中国共産党政府と激しく対立している法輪功が運営しているニュースサイトだ。一般には報道されない中国の国内の暴露記事が多いが、裏をとらずに書いてしまう飛ばし記事も多いので信憑性はいまひとつ。今回の記事のオリジナルはインターナショナル・ヘラルド・トリビューンなので、信頼性は高いと思われる。
インターナショナル・ヘラルド・トリビュー紙によると、東南アジアで最近、医薬品の抜き打ち検査の調査結果は、54%のマラリア治療薬が劣悪な偽医薬品であることが明らかになった。世界保健機関(WHO)は、世界でマラリアによって死亡した100万人の中に、20%の患者が真正の医薬品を摂取していれば、死亡は避けられたと発表している。その他に、偽の抗生物質から、結核治療薬、エイズ用治療薬、日本脳炎のワクチンまで1万種類以上の偽医薬品が年間最高20万人の死亡をもたらしたという。
ラオスの首都ヴィエンチャンの熱帯医学センターで研究を行っているオクスフォード大学のポール・ニュートン医師は「偽医薬品製造者にとって、国際的に製造されているものがマラリアの治療薬であるアルテミシン(artemisinin)だ」として、同医師の研究チームが東南アジアで購入したマラリア治療薬の半分が偽医薬品であり、その内の12種類製品は中国桂林製薬廠の製造であると指摘した。また、ミャンマーの慈善機関が購入した10万錠の医薬品のすべてが偽物であることが分かったという。
すごい・・・・
10万錠全てが偽物!!
これだけ買えるのは外国のNGOなんだろうが、どこなんだろう。知っている人いますか?
フェンニホー氏は、中国側が偽医薬品を厳しく取り締まる措置を取ったため、これまでに中国本土にあった偽医薬品製造工場は、北朝鮮、ミャンマーなど他のアジア国家へ移動したと指摘し、中央アジアも偽医薬品の製造地になっていると明らかにした。同氏は、偽医薬品は地方にとって1つの収入源になるため、一部の政府は偽医薬品製造工場を取り締まる力が不足しているか、または徹底的に行われていないため、偽医薬品および販売者が莫大な利益を獲得ができ、それにより大規模な生産が可能になるなどの原因を分析し、偽医薬品問題の解決は各方面の共同努力が不可欠だと強調した。
ミャンマーは被害者かと思っていたら、なんと工場がミャンマーへ。記事では地名までは書いていないが、やはりあそこであろうか? 中国人の支配下になってしまったような地域だから十分考えられる。
ところで、『観光旅行などでアジア諸国から日本を訪ねる人たちに薬が人気な…』という記事が最近出た。
観光旅行などでアジア諸国から日本を訪ねる人たちに薬が人気なのだそうである。お土産の定番という。どうやら日本の薬は信用されているらしい。たぶん病院や医師不足といったお国の事情もあるのだろう。
「たぶん病院や医師不足といったお国の事情もあるのだろう」なんかではなく、大紀元の記事にあるようにニセ薬が多いからなんだろう。
今まで、「現地の病気は現地の薬が一番」と思い、ミャンマーでもインドでも中国でもそうしてきたし、他の人にも勧めてきた。でも甘かった。大事にならなかったのは運がよかっただけかも。みなさん、ミャンマーをはじめアジア諸国に行くときは薬は日本から持っていきましょう。
2007/1/1 月曜日 - 11:50:07 by 後藤 修身
みなさん。あけましておめでとうございます。
私のブログが開店休業状態ですいませんでした。今年はハッパをかけなくては。
また、ミャンマーの状況も相変わらずで、いいニュースはほとんどなかったのですが、今年はどうなることか。
ところで、ジョロー&ナガのCDですが、あの北中正和さんのブログに論評してもらいました。
http://wabisabiland.cocolog-nifty.com/wabisabiland/2006/12/2006.html
北中さんというと、ロックやワールドミュージックの世界では有名な評論家です。私がまだ若かった頃、ニューミュージックマガジンの愛読者だったんですが、その中で北中さんの文章ををよく目にしていました。
これで、ジョローも世界的歌手、という初夢でジョローが今頃目が覚めた頃か。
2006/11/15 水曜日 - 0:30:51 by 後藤 修身
なんと5ヶ月半ぶり、ひさしぶりのブログです。
5月からサラリーマンもどきをやっていて、ついついブログのほうもごぶさたしてました。
再開1号として、まずはナガのCD紹介から。
今年の3月にナガの村々を巡ったときに録音したものを編集した。前半はジョローというナガの歌手の歌を、後半はナガの村での伝統的な歌や賛美歌を収録している。こちらでサンプルの音が聞けるのでぜひ聞いてほしい。
まず、ジョローのことを。
2001年1月、レイシで行われたナガ新年祭のときに彼と初めて会った。伝統のモヒカン刈りの頭の彼が祭りの会場ですっくと立っていたのが印象的だった。そのときはシャッターを押しただけであったが、翌年、ラヘーでの新年祭のときに再会した。その新年祭では彼はソムラからやってきた音楽バンドのリーダーとしてステージに立っていた。ミャンマー側ナガでは唯一の音楽バンドだ。ステージ上でフンドシ一丁の姿になって彼は熱唱していた。そのジョローに、「今度ソムラへ行くと」と言ってから4年、やっとその言葉を実行することができた。ソムラはタンクン・ナガの中心の村でインド国境近くにある。祭りでは大いにはじけている彼であるが、普段はソムラで農業をやっている。ナガの山奥で鋤や鍬を持って働きながらも、アコースティックギターを片手に作詞作曲に励んでいるのがジョローだ。インド側までは1日あれば歩いていける距離なので、インド側のスタジオ(どんなスタジオだろう?)で録音した自作テープもある。最初はそのテープを日本で売ろうかとも思ったが、えらく音が悪い。それじゃあということで私が現地で録音してきた音が今回のCDになった。

ジョローとジョローの子供たち
録音は村の中。宿舎(といっても、小屋のようなところ)での録音であった。夜、村が寝静まった後のローソクの光の下であった。いつもの彼の愛用のギターは隣村に置いてきたので、ギターはこの村で探してきた。なれないギターなので何度かやり直しをしながら、1時間ほどの録音だった。マイクは私の手持ちであった。録音中に村の人たちが時々やってくる、その度に録音やり直しであった。全部で10曲ほどであったが、無事録音を終えて3人はほっとした。もう一人はD先生。D先生はずっと息を細めていてくれたのだ。
ジョローの歌は聞いてのとおりフォークソング、それもカントリーっぽい雰囲気があるのが不思議である。ナガには比較的早くキリスト教が入ってきた。そのキリスト教と一緒に来たのが賛美歌である。その賛美歌の影響を受けているのだ。ミャンマーでのポピュラーソング歌手はビルマ族より少数民族が多い。ビルマ族の多くは仏教なので歌を歌う週間があまりない。逆に少数民族はキリスト教徒が多いので日曜教会などでよく歌を歌う。学校での音楽教育がないミャンマーでは、この宗教の違いによって音楽環境が全く違ってくるのだ。ということで、ミャンマーでは少数民族の歌手が多いということになる。
ジョローのお気に入りの歌手は、サイティーサインだという。サイティーサインはミャンマーのさだまさし、南こうせつである。顔は南こうせつに似ている。シャン族のサイティーサインもカントリーぽいフォークを歌う。ジョローはサイティーサインの影響をだいぶ受けているのだろう。サイティーサインというと、オリジナル曲を歌うことでも有名だ。著作権意識の薄いミャンマーでは人の曲、外国曲をさもオリジナルかのように勝手に歌う歌手が多い。曲のクレジットを見ても作詞作曲など書かれていないケースが大部分だ。しかし、サイティーサインはオリジナル歌うことをモットーにしている。ジョローもほとんどオリジナルだし、それに誇りを持っている。これは見上げた姿勢だ。
ジョローの弾き語り、ナガの青空と風と土とろうそくの光を想像して聞いてほしい。
そう、ひとつ忘れていました。CDの売り上げの中からジョローにはちゃんと著作権料を支払います。将来は本当のプロとして音楽で生計を立ててほしいと願っている私です。