ヤンゴンの水道と朝起き

ヤンゴン生活

新居に引っ越して1週間、最近は毎朝6時に起きるという、自分でも信じられないくらいの早起きになった。毎朝鳥の声を聞きたいという希望もないこともないのだが、それよりももっと切実な事情が絡んでいる。

ヤンゴンでは郊外を除き上水道は完備されている。しかし、水圧が非常に低くて、1階でさえそのままでは蛇口から水は出てこない。平屋の一軒家でも自宅に高いところに貯水タンクを設置し、電動ポンプで水を汲み上げている。

アパートなどの集合住宅の場合、日本と同じようにビルの屋上に給水塔が設置されたビルもあるが、ごく一部。多くのアパートは各部屋に貯水タンクを持っていて、必要に応じモーターを起動させてポンプで水道管から水を汲み上げている。以前のように停電が頻発すると大変だ。シャワーもトイレも使えなくなってしまう。

シャワー室にある貯水タンク。その下は浴槽ではなく、ここも水を貯めておく。手桶で手動シャワーだ。

で、我が新居である。なんと、水道管に水が来るのが6:00〜6:30、16:00〜16:30と、1日にたったの1時間だけだ。16:00〜16:30なんて時間には普通いないので、チャンスは6:00〜6:30だけ。これが私が早起きになった原因だ。

毎朝活躍するモーター&ポンプ。地面下の水道管からシャワー室の貯水タンクへ水を汲み上げる。

この地域では30数棟の全てを賄う大きな給水塔がひとつあり、以前は24時間給水されていたらしいが、最近住む人が多くなって水の絶対量が足りなくなった。それで1日1時間だけの給水になったという古くから住む人の説明だ。

明日も朝6時に起きなければいけないのはちょっとつらいが、その後のお楽しみもある。鳥の声が響く中での二度寝は格別だ。

ヤンゴン生活

Posted by 後藤 修身