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ジークエ JIIKUE
残念ながら、2003年1月末で閉店となってしましました
>>ジークエのWEBサイトはこちら
場所
駒込(JR駒込駅北口より徒歩2分)

地図
住所
東京都豊島区駒込3-2-6
電話
03-3949-8074
営業時間
5:00PM〜11:00PM
席数
25席
休み
日曜日定休(応相談)
創業
1995年3月
客層
日本人8割。ミャンマー人2割。
特徴
ミャンマーの首都ヤンゴンにある中国人街とインド人街の間に生まれ育ったという店主にとっての「おふくろの味」が、この店の料理の基本。確かに一般のミャンマー料理に比べると、どことなく中国料理店やインド料理店で食べた記憶を彷彿とさせる味。それに加えての著しい特徴は、全ての料理を意識して日本人向けにアレンジしていること。それは駒込という場所柄、在住ミャンマー人が少ないことにも由来して、客の約8割が日本人だということでも頷ける。そして、なぜか女性客が多い。


今日のアトウ

■ カヤンチンティトウ(トマトの和え物)550円
「他の店のに比べて、サッパリしてるね」というのがウ・モスの第一声。このカヤンチンティトウの中心素材は何の変哲もないトマトとキャベツの、いわばサラダ。でもそれを和えるドレッシング?の素材となると、日本人には思いつかない「きなこ」や「干しえびの粉」が使われていて、おまけにピーナッツやごま等々の風味も豊かで、健康にも良さそう!。ちなみにトッピングは、かのシャンツァイ(香菜・コリアンダーの葉)です。


ジークエの自慢料理

■ パズンヒン(えびカレー)800円
これもまた人気料理の一つ。やはり日本人向けか?油のしつこさはなく、どちらかというと印象はインドカレー。スパイスは何を?と聞いたら「ガラムマサラだけ」。しかしそれだけでこんな味が出るはずはないと思いながら、数々の雑誌に掲載されているこの店の紹介欄をめくっていたら……あったあった!このパズンヒンの詳しい材料と作り方が。えびに下味を付けるところからターメリックやナンプラーが使われ、ソース?に至ってはパプリカ、しょうが等々ここでは挙げ切れないほど。むしろそれだけのものを加えながら、あっさり仕上げなのはソーティンさんの研究成果か。

■ オゥンノカウスエ(ココナッツラーメン)800円
ミャンマーの中華麺料理の代表ともいえるオゥンノカウスエの紹介がまだだったことと、メニューにも人気印が付いていたことから注文。だがミャンマー料理の奥深ささえ感じてしまうオゥンノカウスエの味ばかりは、その表現も至難の技。ほんのりと甘いココナッツの香りがするがさほど甘くはなく、塩辛さもほどほど。ピリ辛いだけではないスパイスの複雑さが……うーん。とにかく、「こんなラーメンもあったのか」と新発見、なのは間違いなし!

■ カズンユエジョー(空心菜炒め)850円
空心菜という青菜、何でも茎の芯が空洞になっていることから名づけられたそうで、同じ空心菜の炒め物が中国料理にもあるとか。モロヘイヤほどでないにしてもちょっとネットリとして歯応えも良い空心菜と、袋茸、にんにくを合わせて薄い塩味をつけただけのこの炒め物は、やっぱり体に良さそう!

■ チャーザンチェ(春雨とチキンのスープ)780円
途中から参加した新メンバーのマ・スースーティンは、ミャンマーに2年半も駐在したことのある女性。帰国してからは一度もミャンマー料理を食べていないという彼女が特に、「これが食べたい!」と強く主張した一品。美味しかったが…辛かった。表面に浮いているラー油のように見えた油は、こだわりの自家製唐辛子油だそうだ。トッピングのシナチク状ものは、何とユリの花!。やはりトッピングされている「ゆば」がミャンマーにもあるのだと聞き、驚いた。

おまけ

■ ラペッイエ(ミルクティー)400円
これもマ・スースーティンが久しぶりに飲みたかった紅茶。現地のものは最初からコンデンスミルクが入っていて非常に甘い。現地風に煮出し紅茶ではあったが、日本風にミルクポーションが添えられているのは……「邪道だー」(彼女談)。でも、紅茶の葉はちゃんと現地のものを使っています。写真のカップが空なのは、飲んでしまった後で撮影しただけのことです(笑)。


店のことなど

「ジークエ」、ミャンマーでは幸運の鳥だと言われている「ふくろう(みみずく?)」という名のこの店は、店主のソーティンさんが来日した約6年前に始めた店。だが日本に来る前の彼はプロのカメラマンだった(ウ・モスと同じ!)。専門学校のシネマ課、そして大学卒業後はビデオ撮影の仕事で結婚式や得度式、ダジャン(水かけ祭り)の様子などを撮影していたが、あるとき政府から建国記念日のイベント用フィルムを依頼され、全国の少数民族などを撮影してまわったこともあったという。10年も前のことだろうか?、その頃の、カメラを構えているソー・ティンさんの写真…スリムでカッコよかった(笑)。「日本で撮影の仕事が出来れば一番いいんだけど」とちょっと悔しそう。以前は調理専門の女性がいたがミャンマーに帰ってしまい、今はソーティンさん自らが厨房に入っている。そしてホール(接客)担当は今年5月に来日したてでまだ20歳そこそこの女性、マ・ジュライモー(7月の雨、という意)。「7月の、雨の日に生まれたので」と片言の日本語で教えてくれた。女優のフェイ・ウォンばりのスタイルと雰囲気で、とにかく可愛い!。彼女をソーティンさんと一緒に写真に収めようと、ウ・モスは何度も説得を試みたが失敗。その断固とした態度には何か理由があるとみたが、果たして……!?。私たちが居る間にも日本人の、それも女性客が多く来店していたこともあり、男性諸氏はその理由を確かめがてら食事に行く、なんてのはいかがでしょうか(笑)。

ソーティンさん。マ・ジュライモーには逃げられてしまいました。


雑感

●今回もマ・サベーはお休みで、またまた記事を書くことに……。でも今回はビルマ語の堪能なマ・スースーティンが加わって下さったお蔭で、ウ・モスが撮影に忙しくされている間もマ・ジュライモーやビルマ人のお客さんにもいろいろ質問できて助かりました。店主のソーティンさんは小さいころは絵を描くのが好きで、長じてはカメラマンとして仕事をするに至るまでの過程を、大きな目を輝かせながら語って下さいました。日本人にビルマ語を教えていたこともあってか日本語もお上手。それにしてもビルマ人というのは誰も、本当に冗談好きというか、おちゃめで楽しい人が多いですね。これは国民性かもしれません。
(邯鄲虫)

すっかり満腹のマ・スースーティンと邯鄲虫

●私にとってのビルマ版おふくろの味は、以前お世話になったアモー(カレン語で“お母さん”)の料理ですが、ここ、ジークエ の料理はインドの香りがしてまた違った美味しさがありました。ビルキチっぽくない方(ギャル?)が多く、ビルマ料理はタイ料理やベトナム料理と違い、ビルキチ以外の日本人はあまり食べないと思っていた私には驚きでした。なぜかちょっぴり嬉しかったです。
(マ・スースーティン)

●ジークエが紹介された雑誌を見ると、「女性客が多い」とか「女性客が8割」だとか書かれていました。取材が来たときにたまたまそうだったのだろうと思っていたら、本当に女性客のほうが多かったんです。ジークエには何回か来たことがありますが、そういえば、女性客が多かった気がします。何ででしょうということで、考えてみると、まず、気軽に入りやすい店の雰囲気。過度にアジアっぽくしていないし、かといって、妙にこぎれいというわけではない。そう、居心地がいいのです。次に料理の味。油が多くてこってりというイメージのビルマ料理ですが、ジークエではあまり油が多くなく、ビルマ料理の風味を生かしながらあっさり味になっています。あとはやはりソーティンさんを慕ってくる人も? 現在、調理はソーティンさん、外は、看板娘のマ・ジュライモー。でも、写真を撮ろうとすると彼女には撮影を逃げられてしまいました。なぜ?と考えて、やっと思い出しました。シャン族の女性は恥ずかしがり屋が非常に多くて、写真撮影が非常に難しかったのです。彼女もお父さんがシャン族だそうです。
(ウ・モス)

取材日時 2001年8月30日(木)曇17:00〜
飲食代 3人で6400円
参加者 邯鄲虫(文)
マ・スースーティン
ウ・モス(撮影)


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